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2017/12/22(最終更新日:2019/07/18) 表札の歴史 ◆意外と短い表札の歴史 家を新築する際、表札をどのようなデザインにするか迷う方も多いと思います。 お客様が最初に目にする”家の顔”ともなる表札は、その家に住む人の個性を端的に表すものと言えるでしょう。 では、家の前に表札を掲げる歴史はいつごろ始まったのでしょうか。 実は、一般家庭に表札が導入されたのはそう古い時代ではないのです。 江戸時代の庶民は公的に苗字を持っていなかったし、遠くの町に転居することは滅多になかったため、近所はほとんど顔見知りでした。 わざわざ表札を掲げなくても、町を訪れた人が「甚兵衛さんの家はどこでしょうか」と尋ねれば、すぐに教えてもらえたのです。 特に長屋では、入口に住人の一覧が掲げられていたので、大家と店子は家族のような付き合いがありました。 表札などがなくても大家さんを窓口にして十分に交流ができたのです。 江戸時代の町では、武家屋敷に見かけるぐらいで、表札は決して一般的なものではなかったのです。 表札が普及しはじめたのは明治4年に戸籍法が制定され、庶民が苗字を持つようになってからです。 同じく明治4年に郵便制度が施工され、住所と名前によって郵便物が届けられるようになりました。 そして、どの家に誰が住んでいるかの目印として、表札が使われるようになったのです。 そして、表札が一気に広がるきっかけとなったのが、1923年(大正12年)9月1日に起こった関東大震災です。 多くの家屋が倒壊し、同じ場所に再建できるとは限らなかったので、誰がどこに移転したのかわかるよう表札を利用したのです。 ◆表札の材質 表札の様式いろいろ 当初、表札の材質は木が主流でした。 一部富裕層の間では陶器製のものなども流行しましたが、庶民には木製の表札が一般的でした。 その後、昭和の高度成長期になると、家の造りも以前と比較して贅沢になり、表札にもお金をかけるようになりました。 御影石や大理石などの石製や陶板など、さまざまな材質の表札が登場し、デザインも凝ったものが登場しはじめました。 洋風建築の家屋など、住宅の様式が多様化するにつれ、表札のデザインもバラエティに富んできます。 ローマ字表記のものが登場するほか、紋様を取り入れたものなど、個性あふれるものも今では珍しくないです。 また、古くから血族関係のある家がまとまって暮らしてきたような地域では、同じ苗字の家が立ち並ぶこともあり、このような土地では家族の名前を列記したものも多いです。 苗字だけでは訪ねたい人の家がわからないからです。 近年では、家族の名前を並べた表札にペットの名前も書き加えられるなど、人々の意識の変化が表札にも表れています。 材質も、強度が担保されるようになったガラス製やタイル製、アルミやステンレスなどの金属製など、続々と新しい材質が採用されています。 ◆外国における表札事情と、住所の表記 それでは外国に表札はあるのでしょうか。実は、欧米に表札の文化はありません。誰がどこに住んでいるのかは重要な個人情報と考えられているので、誰の家か一目でわかる表札を、わざわざ掲げるわけがないのです。 しかし、それでは郵便などの配達に不便ではないかと心配になりますが、その分、住所の表記に工夫があります。 日本でも、京都の観光地を調べていたら、「○○通り△△東入ル」や、「上ル」などという住所にぶつかった経験はないでしょうか。 たとえば二条城の住所は、「二条通堀川西入ル」。 これは二条通りと堀川通りが交差する地点から西へ進むという意味です。 碁盤の目に通りが整えられた京都ならではの表記ですが、昔から京都に在住する人は、この表記だけで迷わずその場所を訪ねることができるといいます。 ちなみに「上ル」は北へ、「下ル」は南へ、「東入ル」は東へ進むを意味しています。 アメリカやイギリスなどでも、アベニューで住所が表記され、番地と合わせればたやすく位置を特定できる仕組みになっており、個々の家に表札は必要がないのです。 しかし、外国にまったく表札がないというわけではございません。 たとえば中南米やタイでは、名前とともに、どのような身分かも併記された表札を見かけることもあるといいます。 ◆表札を掲げるには、防犯上の問題も 近年では、欧米式の個人主義が定着し、苗字も個人情報にあたるとして、表札を掲げるのをためらう人がいます。 実際、名前を知られたために 犯罪に巻き込まれるケースもあり、教室の入口で名札を回収し、学外では名前がわかるものを持ち歩かないよう徹底する小学校も増えてます。 また、セールストークに乗りやすい家、泥棒による留守がちな家などには、表札にマーキングしていると話題になったことがありました。 このような情報を耳にすると、表札をしまいたくなってしまうのも当然です。 しかし、表札がなかったとしても、入口の目立たないところにマーキングされてしまう可能性があります。 日頃から定期的に玄関をチェックし、不審な落書きがあればすぐに消すか、最寄りの交番に相談してみましょう。 個人情報の問題も含むため、家族すべての名前を列記するのは避けた方が良いかもしれませんが、表札は住む人の個性を表現するものです。 せっかく玄関に掲げるなら、自分好みに、楽しんで選びましょう。 関連記事 - この記事を読んだ方はこちらも読まれています! 新築と建売はどちらがいい?メリット・デメリットを解説 システムキッチンの基礎知識 【徳島版】憧れの新築戸建て、気になる土地代は? 住宅ローンの事前審査と本審査の違い 今年の住宅ローン減税について 維持費が安くメンテナンスが簡単な家 外観デザインの種類! V2Hは大活躍するはず! ≪前の記事 次の記事≫
◆意外と短い表札の歴史
家を新築する際、表札をどのようなデザインにするか迷う方も多いと思います。
お客様が最初に目にする”家の顔”ともなる表札は、その家に住む人の個性を端的に表すものと言えるでしょう。
では、家の前に表札を掲げる歴史はいつごろ始まったのでしょうか。
実は、一般家庭に表札が導入されたのはそう古い時代ではないのです。
江戸時代の庶民は公的に苗字を持っていなかったし、遠くの町に転居することは滅多になかったため、近所はほとんど顔見知りでした。
わざわざ表札を掲げなくても、町を訪れた人が「甚兵衛さんの家はどこでしょうか」と尋ねれば、すぐに教えてもらえたのです。
特に長屋では、入口に住人の一覧が掲げられていたので、大家と店子は家族のような付き合いがありました。
表札などがなくても大家さんを窓口にして十分に交流ができたのです。
江戸時代の町では、武家屋敷に見かけるぐらいで、表札は決して一般的なものではなかったのです。
表札が普及しはじめたのは明治4年に戸籍法が制定され、庶民が苗字を持つようになってからです。
同じく明治4年に郵便制度が施工され、住所と名前によって郵便物が届けられるようになりました。
そして、どの家に誰が住んでいるかの目印として、表札が使われるようになったのです。
そして、表札が一気に広がるきっかけとなったのが、1923年(大正12年)9月1日に起こった関東大震災です。
多くの家屋が倒壊し、同じ場所に再建できるとは限らなかったので、誰がどこに移転したのかわかるよう表札を利用したのです。
◆表札の材質 表札の様式いろいろ
当初、表札の材質は木が主流でした。
一部富裕層の間では陶器製のものなども流行しましたが、庶民には木製の表札が一般的でした。
その後、昭和の高度成長期になると、家の造りも以前と比較して贅沢になり、表札にもお金をかけるようになりました。
御影石や大理石などの石製や陶板など、さまざまな材質の表札が登場し、デザインも凝ったものが登場しはじめました。
洋風建築の家屋など、住宅の様式が多様化するにつれ、表札のデザインもバラエティに富んできます。
ローマ字表記のものが登場するほか、紋様を取り入れたものなど、個性あふれるものも今では珍しくないです。
また、古くから血族関係のある家がまとまって暮らしてきたような地域では、同じ苗字の家が立ち並ぶこともあり、このような土地では家族の名前を列記したものも多いです。
苗字だけでは訪ねたい人の家がわからないからです。
近年では、家族の名前を並べた表札にペットの名前も書き加えられるなど、人々の意識の変化が表札にも表れています。
材質も、強度が担保されるようになったガラス製やタイル製、アルミやステンレスなどの金属製など、続々と新しい材質が採用されています。
◆外国における表札事情と、住所の表記
それでは外国に表札はあるのでしょうか。実は、欧米に表札の文化はありません。誰がどこに住んでいるのかは重要な個人情報と考えられているので、誰の家か一目でわかる表札を、わざわざ掲げるわけがないのです。
しかし、それでは郵便などの配達に不便ではないかと心配になりますが、その分、住所の表記に工夫があります。
日本でも、京都の観光地を調べていたら、「○○通り△△東入ル」や、「上ル」などという住所にぶつかった経験はないでしょうか。
たとえば二条城の住所は、「二条通堀川西入ル」。
これは二条通りと堀川通りが交差する地点から西へ進むという意味です。
碁盤の目に通りが整えられた京都ならではの表記ですが、昔から京都に在住する人は、この表記だけで迷わずその場所を訪ねることができるといいます。
ちなみに「上ル」は北へ、「下ル」は南へ、「東入ル」は東へ進むを意味しています。
アメリカやイギリスなどでも、アベニューで住所が表記され、番地と合わせればたやすく位置を特定できる仕組みになっており、個々の家に表札は必要がないのです。
しかし、外国にまったく表札がないというわけではございません。
たとえば中南米やタイでは、名前とともに、どのような身分かも併記された表札を見かけることもあるといいます。
◆表札を掲げるには、防犯上の問題も
近年では、欧米式の個人主義が定着し、苗字も個人情報にあたるとして、表札を掲げるのをためらう人がいます。 実際、名前を知られたために
犯罪に巻き込まれるケースもあり、教室の入口で名札を回収し、学外では名前がわかるものを持ち歩かないよう徹底する小学校も増えてます。 また、セールストークに乗りやすい家、泥棒による留守がちな家などには、表札にマーキングしていると話題になったことがありました。
このような情報を耳にすると、表札をしまいたくなってしまうのも当然です。
しかし、表札がなかったとしても、入口の目立たないところにマーキングされてしまう可能性があります。
日頃から定期的に玄関をチェックし、不審な落書きがあればすぐに消すか、最寄りの交番に相談してみましょう。
個人情報の問題も含むため、家族すべての名前を列記するのは避けた方が良いかもしれませんが、表札は住む人の個性を表現するものです。
せっかく玄関に掲げるなら、自分好みに、楽しんで選びましょう。