新築と建売はどちらがいい？メリット・デメリットを解説

2020/10/17（最終更新日:2020/10/17）

マイホームを購入するとき、新築戸建て（注文住宅）にするか建売住宅にするかで悩む方は少なくありません。
数千万円ものマイホームの購入は、人生におけるビッグイベントです。あとで「こうしておけばよかった…」と思わないためにも、それぞれのメリットとデメリットをよく把握しておくことはとても大切です。
この記事では、新築戸建てと建売住宅のメリット・デメリットをご紹介します。

注文住宅・建売住宅とは？

マイホームを購入するとき、必ず「注文住宅」にするか「建売住宅」にするかを選びます。まずは、注文住宅と建売住宅の特徴をつかみましょう。

注文住宅とは細部までこだわれるオリジナル住宅のこと

注文住宅とは、依頼主が所有している土地に、工務店やハウスメーカーといった専門家を呼び、家を建ててもらった住宅のことを指します。

注文住宅の特徴はオリジナルの住宅が建てられることです。所有する土地の大きさや予算に応じて専門家と話し合い「間取りはどうするか」「外装・内装はどうするか」といった希望に応じて、家を建てます。

注文住宅のオーダー方式には2パターンあり、どちらを選ぶかは依頼主のこだわりの強さや予算によって異なります。以下を参考に、どちらのパターンで注文住宅を建てるか検討してみましょう。

●フルオーダー方式
住宅に関わる全ての設備や間取り、工法まで依頼主の希望通りに建築していく方式
●セミオーダー方式
住宅専門のメーカーが提案する建物の仕様や設備、性能をもとに建設していく方式

建売住宅とはすでに建てられて完成している住宅のこと

建売住宅とは、土地も家もすでに完成されている状態の住宅を指します。

基本的に土地と住宅がセットで売られており、購入者が決まる前から住宅が完成していることが多いです。すぐに戸建ての住宅が欲しい、設計にこだわりがない、予算はできるだけ低くしたいと考えている方に適しています。

新築戸建て（注文住宅）のメリット・デメリット

注文住宅による新築戸建てには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。建売住宅と比較し、どちらにするかを決める際の材料になりますので、しっかり把握しておきましょう。

メリット1. 世界にひとつだけの住宅を建てられる

注文住宅の醍醐味といえば「完全オリジナル、世界にひとつだけの住宅」が作れることにあります。ほかの住宅形式では、内装は個々に変えることはできても、外装までオリジナルを出すことはできません。

建売住宅でも注文住宅と比較すると選べる部分が限られており、一定の土地に統一感の出るような建物を設計することが多いため、完全オリジナルではないのです。

「一生に一度の買い物だから、とことんこだわりたい！」と考える人にはぴったりのメリットです。

メリット2. 建築現場がチェックできる

建売住宅とは異なり、注文住宅は建設現場の確認が可能です。建設現場を確認することのよい点は、現場の状況も見ながら細かい部分にまでこだわった住宅が建てられるという点にあります。

もし、途中で変な箇所を見つけたときは随時確認することもできますし、途中の作業を見えることで損することはないでしょう。

メリット3. 予算の調整が可能

注文住宅は自身の希望を盛り込んだ住宅であるため、「この部分にはそこまでこだわりはいらない」という点にも着手が可能です。

たとえばリビングにはかなりこだわりたいけどキッチンにはそこまでこだわりがないという人は、キッチンに関するコストを抑えられます。一方建売住宅を選ぶと、こだわりの強弱に沿ったコストの調整ができません。

デメリット1. 時間がかかってしまうことは仕方のないこと

住宅に限らず、どんなものでもこだわり抜いたものを手に入れようとすると、それだけ時間も労力も増えていくものです。注文住宅は工法からしっかりと考えていく方法になるため、建売住宅よりも完成までにかかる時間は長くなります。

デメリット2. 予算をオーバーする可能性あり

基本的に、建売住宅よりも注文住宅の方が金銭的負担は大きいと考えてよいでしょう。あれもこれもと希望をかなえようとすると、いつの間にか予算をオーバーしていたという事例も少なくありません。

そんな事態を回避するためにも、こだわりに優先順位をつけて、「ここだけは譲れない」というところだけをまずは提示し、予算を組んでもらいましょう。余裕があれば、優先順位の通りに希望をつけ足していくようにしてください。

建売住宅のメリット・デメリット

注文住宅と同様に、建売に住宅にもメリット・デメリットがあります。以下を参考にどんなメリット・デメリットがあるのかを確認してみましょう。

メリット1. 購入手続きが簡単

原則として、すでに設計されたもしくは設計完了間近の住宅と土地を購入するのが建売住宅です。そのため、注文住宅のような打ち合わせや変更、確認の作業が少なく簡単に購入手続きができます。

メリット2. 予算が注文住宅に比べて明朗

すでに販売されている土地と住宅であるため、注文住宅と違って予算が逐一変わることはありません。予算が明朗になっていると「ここまで資産が使える」といった資金繰りも明確になるので、購入しやすいのです。

デメリット1. 完全オリジナルの住宅にはならない可能性が高い

建売住宅は、大きな土地の中に同じような戸建てを建設して売りに出す方法を取り入れているため、基本的に外観は似ています。したがって、自分の完全オリジナルな住宅を建てることはできません。全て自分のこだわりで作り上げたいという人には少々物足りない感があるでしょう。

デメリット2. 建築時の確認ができない

ほとんどの建売住宅は、着工時や建築時の確認をすることができません。そのため注文住宅のように、欠陥の有無やこだわりを伝えることができず、完成してからいろいろな点に気づくこともあるようです。

理想を追求するなら新築がおすすめ

マイホームの理想を追求するなら完全フルオーダーの新築戸建てがおすすめです。それは、年を重ねていくうちにつれて家の理想というのは変わっていくものだからです。

たとえば2人の子どもがいて、大きくなった時にいずれ2つの部屋を設けることを考えているとしましょう。その場合、今後リフォームしやすいように、1つの広い部屋を子ども部屋として設計する、ドアはあらかじめ2つつけておく、といった計画が練られます。

ただ、すでに完成している建売住宅では、そのような柔軟性が低く今後の理想を追求できません。長い目で見て将来的な理想まで考えるのであれば、注文住宅で立てた新築のほうが断然おすすめです。

「今」と「今後」を考えるならやっぱり新築戸建て（注文住宅）

新築戸建て（注文住宅）と建売住宅のメリット・デメリットを比較しました。

建売住宅にも「購入手続きが簡単」「料金が分かりやすい」などのメリットが存在しますが、憧れのマイホームにとことんこだわりたい方には、新築（注文住宅）がおすすめです。新築であれば、今の理想を叶えつつ、将来のリフォームも見据えて設計が可能です。

冒頭でも述べたように、マイホーム購入は一生に一度の大イベントです。後悔しないためにも、新築（注文住宅）で唯一無二のものを建ててみてはいかがでしょうか。